2010年5月5日

オリジナル・パズル:今しか描けない絵

大阪市立総合医療センター

松元和子

大阪市立総合医療センターの小児血液腫瘍科で働き始めて早いことに1カ月が経ちました。タイラー基金のTシャツを着て、病棟内 をうろうろしていても、「誰ですか?」と尋ねられることは大分減ってきたように思います。病棟の外、例えば廊下や売店でばったりお会いして、そのまま立ち 話をすることも増えてきました。敷居の低い人に少しは近付けたのでしょうか。

さて、国立成育医療研究センターでも人気のあった、自分だけのオリジナルパズル作りを大阪でも始めました。大・中・小3種類の パズルの中から好きなものを選んで、ポスカで自由に絵を描きます。描き終わったら一度裏から軽く押して、ピースをひとつひとつ丁寧に土台から外します。絵 を描く前にうっかりピースを外してしまうと、元に戻すのがとても大変なので気をつけましょう。完成したパズルはお友達やご家族と一緒に遊んだり、プレゼン トしたり、ベッドサイドに飾ったりしています。面白いことに、こちらでは大きいパズルより小さいパズルが大人気です。すぐに売り切れてしまいます。そんな 小さなパズルに描かれるのは、今この瞬間しか描けない絵。二度と描けない絵。1年後のみんなはどんな絵を描くのでしょう。

松元和子は大阪市立総合医療センターのシャイン・オン!カウンセリング&サポートプログラムの臨床心理士です。