シャイン・オン!セラピードッグ・プログラム ハンドラーの森田優子からのレポート
シャイン・オン!セラピードッグのベイリーと、患者の女の子(静岡県立こども病院にて)
今月は、ベイリーと一緒に治療を頑張った女の子を紹介します。
この子は小児がんのため、放射線治療を受けることになりました。
痛みは無いものの、大きな機械に囲まれ、照射中は一人になり、身じろぎしてはいけないこの治療は子どもにとっては怖いものです。
病棟から、3週間行うこの治療に一緒に行ってもらえないかと依頼がありました。
まずCLS(Child Life Specialist)とともにその部屋に行き、部屋に対する恐怖感をとるためにベイリーとボール遊びをしたり、写真を撮ったりしました。
そうして治療に対する心構えをした上で、治療に臨みました。
治療を開始した後も、照射中以外はそばにいて、その子は時折ベイリーにボールを投げたりしてました。
こうして3週間の治療が終了し、その子は無事に退院することができました。
始め、医師・看護師は、この子が鎮静薬を使わずに治療ができるか半信半疑だったそうです。
呼吸が浅くなる危険があったり、治療終了後も数時間は朦朧とした状態が続く鎮静薬を使わずに治療ができたことにより、この子が3週間を普段通り送ることができたことは生活の質において大きなことだと思います。